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国内最大級の陥し穴遺構
神奈川県横須賀市船久保遺跡から旧石器時代に掘られた陥し穴とみられる遺構27基が検出された。玉川文化財研究所の発掘による。姶良Tn火山灰(AT)以前の相模野B3相当層を掘り込み面として,長方形と円形の形状があり,前者は全国でも例がないという。同遺跡は三浦半島の西側,小田和湾を見渡すことのできる標高約30?40mの丘陵地に位置し,旧石器時代から弥生時代にかけて営まれた。これまで5次にわたる発掘調査が行なわれており,旧石器時代の遺構・遺物のほかに,縄文時代早期の陥し穴群と土器片や石器,弥生時代後期の竪穴建物跡2棟と土器片が出土している。また,5段階の文化層が確認されており,とくに埋没谷底部のB4~L5相当層からは三浦半島では初の局部磨製石斧・打製石斧を含む石器群が出土している。