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佐山東山窯跡の規模判明
岡山理科大学が発掘調査を進めている佐山東山窯跡(岡山県備前市佐山)から熱で硬化した床面が確認され,その規模が国内最大級の全長約16mに及ぶことが明らかとなった。内部からは焼成不足の土器も出土した。同窯跡は奈良時代(8世紀後半)の須恵器窯で,東山(標高約191m)の南西斜面に位置する。半地下式窯で,地面を掘りドーム状の天井で覆った,最大幅約2.5mの焼成室が斜面に沿って延びている。下部の焚口から上部の煙突までの標高差は8m前後。そのほかに「葛原小玉女」の人物名が刻まれた壺や,役所で使用されたと考えられる硯が出土した。