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中城御殿跡(首里高校内)の石積み2種
中城御殿跡(首里高校内)の石積み2種 沖縄県立埋蔵文化財センターの調査により,那覇市の中城御殿跡(首里高校内)から1600年代と1700年代に築造されたとみられる2種類の石積み遺構が発見された。そのうち1700年代に造られたものは,大小のウミイシ,ヤマイシと呼ばれる白色と黄色の石灰岩が用いられており,アーチ状にデザインされているようにもみえる。ほかにも,歩道とみられる一角が検出されている。日本や中国,ベトナムで製作されていた茶碗や急須など陶器の破片や金箔が施された装飾金具の一部も出土している。1700年代に作成された首里古地図で屋敷内部が描かれている場所から今回の石積み遺構が検出され,絵図に描かれた情報と実際に検出された遺構を比較検討する情報が得られた。中城御殿は琉球王国の王位継承者が居住した建物であり,1600年前半に築造された。