発掘情報
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奈良時代の総柱建物
岡山県古代吉備文化財センターが発掘調査を行なっている和田谷遺跡(浅口市鴨方町)で,奈良~鎌倉時代の掘立柱建物跡を検出した。そのうち,奈良時代の建物は丘陵の裾に寄せて建てられ,規模は4×2間(6m×5m),床面積30㎡以上。建物内に格子状に柱を立てた総柱建物で,収穫した稲を蓄えた倉庫とみられる。同遺跡では,弥生時代中期の溝群や,古墳時代後期の段状遺構など長期間の断続的な人々の生活痕跡が残る。また,平安時代の遺物として,当時貴重だった緑釉陶器も出土した。