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黒浜貝塚から縄文犬発見
埼玉県蓮田市教育委員会は,国指定史跡黒浜貝塚より,縄文時代前期中葉(約6200年前)の犬の骨が発掘されたと発表した。昨年の調査で貝塚を伴う竪穴建物跡(約5.5m×4.5m)から出土し,下あごの左半分(長さ約8.5㎝,幅約4.5㎝)の骨に歯が3本ついたもの,頭蓋骨の破片などが出土した。出土した骨を鑑定した結果,小型で現代のシバイヌにつながる縄文犬の成犬とわかり,雌の可能性がある。犬歯の大きさから体長は約50㎝程度と推測される。ほかに,スズキ,ヒラメ,コチ,エイなどの骨や甲骨類の骨も見つかった。同貝塚では,縄文時代前期前半の関山式土器~中葉の黒浜式土器まで連綿と営まれた遺跡で,約50軒の住居跡や約50基の土坑などが検出されている。