発掘情報
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創建時の唐招提寺の範囲特定
奈良県立橿原考古学研究所が発掘調査を進めていた国指定史跡唐招提寺旧境内(奈良市五条町)の西二坊大路側西端から,奈良時代の築地塀とみられる盛り土が検出された。これまでの発掘調査で確認されている東南北の塀の位置と合わせると,創建当時の伽藍範囲が東西約255m,南北約245mであることが明らかとなった。盛り土の高さは約60㎝で,西側には幅約90㎝で南北方向に延びる溝が検出され,内部からは奈良時代の瓦が出土した。同寺は,天平宝字3年(759)に唐僧・鑑真が創建したことで知られている。