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会津地域の中期古墳から鉄製品

東北学院大学が発掘調査を進めていた灰塚山古墳(福島県喜多方市慶徳町)の後円部から,木棺の痕跡と石棺の2基が検出された。木棺があったとみられる遺構からは鉄大刀1本,青銅鏡1枚,漆塗り竪櫛20点以上,ガラス小玉15点以上の遺物が出土した。また,板状の敷石を粘土で固めるという構造をもつ石棺蓋の上から鉄大刀2本,鉄剣1本,鉄製矢尻60点以上の武器が出土した。なお石棺内部は未調査だが,内部に朱塗りが施されていることが確認された。同古墳は会津盆地西側の丘陵に位置する古墳時代中期(5世紀頃)の大型前方後円墳で,全長は約61m。古墳時代中期の会津地域は同時代の古墳数が少ないことから,中央政権との関係が希薄であったことが通説として考えられていたが,今回の発掘調査によって中央政権との深い繋がりが窺えることとなった。

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