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発掘情報

日本最古の獣脚鋳型

滋賀県草津市教育委員会の発掘調査により,榊差遺跡から奈良時代前半(8世紀前半)の「獣脚」と呼ばれる鍋や釜の脚部を鋳造するのに用いられた鋳型の破片が出土した。獣脚鋳型としては国内最古。獣脚鋳型は,廃棄場とみられる穴から,炉壁や木炭片などと共に破片約50個が出土。上部の顔と下部の爪先のない獣脚1点(復元長約24㎝)や,下部の爪先を2段で表現した獣脚2点(約3㎝と約10㎝)などが確認された。獣脚の付く鍋や釜は寺院や有力者が用いたものとされている。鋳造時にできる鉄滓もまとまって出土したことから,同遺跡で鉄製の鍋や釜の鋳造が行なわれていたことがうかがえる。同遺跡から南西約3㎞には近江国庁跡があり,藤原武智麻呂やその子,仲麻呂など藤原氏の有力者が近江国司を務めた。また,ほかにも鋳造関連遺跡が東山道沿いに存在している。近隣の岡田追分遺跡(追分町)からは,平安時代前期とされる獣脚鋳型も出土している。鋳造遺跡は,これまでに8世紀後半~11世紀のものが,主に関東や東北地方などで確認されている。

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