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西百塚山古墳群19号墳の築造時期が判明

島根県埋蔵文化財調査センターの発掘により,西百塚山古墳群の19号墳(松江市)から,1~10㎝の埴輪の破片約50点が出土した。円筒埴輪や朝顔形埴輪,蓋形埴輪とみられ,ほかの古墳で同形の埴輪が出土した時期などから,19号墳(直径49m)は古墳時代中期前葉~中葉(5世紀前~中頃)のものと推測される。幅約1m,長さ約20m,深さ20~100㎝のトレンチ2ヵ所が試掘され,そのうち1ヵ所から確認された。19号墳から埴輪の破片が出土したのは今回が初めて。同古墳はかつて役所などがあった出雲国府跡付近に位置する。想定されていた葺石が見つからなかったことから,もともと葺石を持たない構造だったことがうかがえる。60基以上からなる西百塚山古墳群は,総数250基以上の県内最大級の古墳群「大草丘陵古墳群」の一角を構成する。19号墳は西百塚山古墳群の中で最も高い位置に築造され,始祖的な古墳と考えられる。これまで4世紀末から5世紀初頭の古墳と考えられていたが,今回出土した埴輪が野焼きではなく窯を用いた焼き色だったことなどから,より新しい時期の築造と判明した。

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