発掘情報
- 宮崎県
- 中世
国庁から前殿遺構が新たに検出
宮崎県西都市教育委員会の調査により,日向国府跡(同市)から奈良・平安時代の地方政治拠点「国庁」の「前殿」とみられる遺構が新たに検出された。そのほかに,脇殿遺構も2ヵ所で検出されている。「前殿」は,正殿の前に位置し,政務や儀礼を行なう殿舎であり,遺構検出事例は,国庁ではこれまでに数例しか確認されていない。日向国府跡は宮崎県のほぼ中央に流れる一ツ瀬川によって形成された河岸段丘上に位置する官衙遺跡である。国史跡に指定されており,周辺には日向国分寺跡,国分尼寺跡推定地,特別史跡の西都原古墳群が所在している。