考古学会ニュース

発掘情報
  • 奈良県
  • 中世

興福寺再建用の瓦窯が出土

興福寺(奈良県奈良市)の旧境内から,平安~鎌倉時代初めに使用されたとみられる瓦窯跡が9基検出された。県立橿原考古学研究所の調査による。いずれも窯の内部にあぜ状の土台を数ヵ所設置し,その上に瓦を置いて焼成する「有畦式平窯」で,焼成時に均等に熱が行き渡り,短時間で大量に生産できる,中世に一般的な窯である。各窯は,全長約3.5m,幅約2m,残存高約1m,石や瓦積みで形成されている。東西3列,焚き口を南に向けた状態で並べられていた。それぞれ3期にわけて築造,運用されていたとみられ,9基のうち,最も南側に位置する4基は,1181年の南都焼き討ち後の平安時代末期に同寺再建のための瓦を焼成していたとされる。

ページトップへ戻る