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奥州藤原氏の北方交易を示す擦文土器

岩手県平泉町教育委員会が昨年実施した無量光院跡第37次発掘調査で擦文土器が出土した。擦文土器は,本州での古墳時代末~鎌倉時代初めに相当する時期に,北海道を中心に広がっていた擦文文化の土器である。今回出土した土器片は,無量光院の西側土塁よりも古い土坑からの出土で,無量光院造成以前に土坑が人為的に埋め戻される際の土に混入していたもの。土器の年代は11~12世紀とみられる。奥州藤原氏が北方と交流をもっていたことは,『吾妻鏡』や『台記』などの文献資料にみられる「水豹皮」や「鷲羽」などから読み取れるが,北方の文物が平泉で確認されたのは今回が初めて。

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