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戦国時代末期の石塁

静岡県浜松市の調査により,浜松城跡に戦国時代末期の石塁が存在していたことが確認された。天守台南側の曲輪内6ヵ所を調査したところ,地下約2.5mの地点から,石塁の内側を支える自然石を積み上げた野面積の石垣が発見された。築造当時は天守曲輪からみて高さ約3.2m,厚さ約7.2m,角度約70度の強固なつくりをしていたと想定される。石塁の上に設けられた土塀か櫓に使用されたと考えられる唐草文様の瓦片も出土している。浜松城は,元は徳川家康が武田信玄の侵攻に備えて整備した,土造りの城であった。その後,徳川家康が江戸に移り,1590年に城主となった豊臣家臣の堀尾吉晴が天守や石垣のある城に改築したとされている。今回検出された石塁は,この堀尾吉晴の時期に築かれたとされる。石塁は江戸時代の絵図に描かれていたが,実際に確認されたのは今回が初めて。

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