カテゴリー

会誌新刊案内

考古学会ニュース

地域別

時代別

日付別

最近の記事

季刊考古学web

特別展案内
  • 東京都
  • その他

シルクロード特別企画展「素心伝心 クローン文化財 失われた刻の再生」



9/23より東京藝術大学大学美術館にてシルクロード特別企画展「素心伝心 クローン文化財 失われた刻の再生」が開催されています。(10/26まで)
文化財は唯一無二の存在であり、その真正性は本来、複製が不可能です。その一方で、文化財の複製の歴史は古く、文化財の記憶をより広く長く継承したいという思いは、普遍的・根源的なものであるといえます。
東京藝術大学は、劣化が進行しつつある或いは永遠に失われてしまった文化財の本来の姿を現代に甦らせ、未来に継承していくための試みとして、文化財をクローンとして復元する特許技術を開発しました。本展では古代シルクロードの各地で花開いた文化を代表する遺産がクローン文化財として甦ります。
2001年に爆破されたバーミヤン東大仏天井壁画、流出後に第二次大戦の戦火で失われたキジル石窟航海者窟壁画、保存のため一般公開が困難な敦煌莫高窟第57窟、模写作業中に焼損した法隆寺金堂壁画など、この度、再現する作品はいずれも唯一無二の歴史的・芸術的価値が認められながら、惜しくも失われていたり、実物を鑑賞することが難しい作品ばかりです。クローン文化財の制作にあたっては、オリジナルの精細な画像データを取得し、三次元計測や科学分析を行って、空間・形状・素材・質感・色を忠実に再現します。また、クローン文化財に加えて、生涯にわたりシルクロードを歩き、撮り続けた並河万里の写真や、本展のために現地で撮影した映像、臨場感のある音など、五感でシルクロードの世界を体感いただけます。
本展終了後、クローン文化財の一部は、故国に「帰還」する予定です。シルクロード美術の伝統は残念ながら多くの地域で途絶えてしまいましたが、終着点の日本では幸運にも今日まで継承してくることができました。クローン文化財の「帰還」をとおして、シルクロード美術の道が円環を描き、新たに脈動することを願ってやみません。

詳細は以下のリンクよりごらんください。
シルクロード特別企画展 「素心伝心 ークローン文化財 失われた刻の再生」

ページトップへ戻る