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秋季特別展「黒塚古墳のすべて」



奈良県立橿原考古学研究所附属博物館では、10/7より秋季特別展「黒塚古墳のすべて」が開催されます。(11/26まで)
 天理市黒塚古墳は、オオヤマト古墳群にある古墳時代前期の前方後円墳です。1997 年から翌年にかけての発掘調査では、三角縁神獣鏡 33 面、画文帯神獣鏡 1 面、甲・冑・刀剣・鉄鏃といった鉄製武器・武具などが竪穴式石室から出土し、大きな反響を呼びました。
その調査成果は、その後の邪馬台国研究、初期ヤマト王権をめぐる研究に新たな展開をもたらしました。
 今回の特別展では、発掘20年を迎える黒塚古墳について、鏡をはじめとする出土資料を一堂に展示し、その全貌を紹介します。同時に、オオヤマト古墳群の大型前方後円墳や、比較対象として重要な他地域の古墳出土資料もあわせて展示することで、黒塚古墳の特質を浮き彫りにします。

主な展示資料は以下の通りです。
奈良県黒塚古墳
【重要文化財】画文帯神獣鏡、三角縁神獣鏡33面、鉄製甲冑、武器
農工具、土器
(文化庁蔵、奈良県立橿原考古学研究所保管)
京都府椿井大塚山古墳
【重要文化財】画文帯神獣鏡、三角縁獣帯四神四獣鏡、三角縁複波文帯
盤龍鏡、小札革綴冑小札、銅鏃、鉄鏃、農工漁具
(京都大学総合博物館蔵)
奈良県佐味田宝塚古墳
【重要文化財】三角縁四神四獣鏡(東京国立博物館蔵)
奈良県新山古墳
三角縁三仏三獣鏡 三角縁三神三獣鏡 三角縁四神四獣鏡
(宮内庁書陵部蔵)
大阪府紫金山古墳
方格規矩四神鏡、三角縁三神三獣鏡、玉類、鉄鏃、農工
漁具(京都大学大学院文学研究科考古学研究室保管)
伝奈良県ホケノ山古墳
【重要美術品】画文帯神獣鏡(國學院大學博物館蔵)
奈良県ホケノ山古墳
【奈良県指定文化財】画文帯神獣鏡、内行花文鏡、素環頭大刀、銅鏃
    (奈良県立橿原考古学研究所蔵)
奈良県鴨都波1号墳
三角縁三神三獣鏡、三角縁二神四獣鏡、玉類、石製紡錘車

また、会期中には研究講座が開催されるほか、展示解説や遺跡見学会、鋳造体験などのイベントが開催されます。

研究講座の詳細は以下の通りです。

 第1回「埋葬空間と副葬品配置」 10月15日(日)13時~16時15分(12時開場)
  岡林孝作(奈良県教育委員会文化財保存課課長補佐)
   「黒塚古墳の埋葬空間と副葬品配置」
  藤井康隆(名古屋市博物館主任学芸員)
   「中国六朝墓葬の地域性と黒塚古墳」

 第2回「銅鏡をめぐる諸問題」 10月29日(日)13時~16時15分(12時開場)
  水野敏典(奈良県立橿原考古学研究所資料課係長)
   「黒塚古墳出土鏡の意義」
  森下章司(大手前大学総合文化学部教授)
   「黒塚古墳とヤマト王権保有の銅鏡」

 第3回「鉄製武器・武具」 11月12日(日)13時~16時15分(12時開場)
  持田大輔(奈良県立橿原考古学研究所企画課主任研究員)
   「古墳時代前期出土刀剣の諸問題 -黒塚古墳出土刀剣を通して-」
  阪口英毅(京都大学大学院文学研究科助教)
   「鉄(くろがね)の威風 -武装からみた黒塚古墳とその時代-」

研究講座の会場は奈良県立橿原考古学研究所 講堂。申込不要、参加無料です。

イベント等詳細は以下のリンクよりご確認ください。
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館

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