カテゴリー

会誌新刊案内

考古学会ニュース

地域別

時代別

日付別

最近の記事

考古学会ニュース

発掘情報
  • 静岡県
  • 中世

鎌倉時代の十字文様の砥石

静岡県埋蔵文化財センターが発掘調査を進めている西向遺跡(袋井市)で,鎌倉時代の地鎮祭に使用されたとみられる十字文様の砥石が出土した。砥石は縦約5㎝,幅約1.5㎝,高さ約1.5㎝で,中央に円形の穴が7つあり,穴は,真ん中とその上下左右に比較的大きいものが5つ,真ん中の穴と左右の穴の間に小さなものが2つ,十字にならぶように穿たれている。十字形の文様は,鎌倉時代の仏教書の地鎮祭の作法が影響しているとみられ,地面に穴を十字形に掘った地鎮遺構は各地で確認されているという。砥石に十字文様がある例は特殊だが,砥石が鉄を削る道具として使われることから,鉄鍛冶生産集団の地鎮祭に関係していると考えられる。同遺跡ではほかに,弥生時代の方形周溝墓6基や,奈良時代の掘立柱建物跡15棟が見つかっている。

ページトップへ戻る